相続登記を司法書士に依頼した際のメリットとして挙げられるのが、物件・登記記録の把握ができる点です。固定資産税の納税通知書には掲載されていない部分、物件や共有持分といった部分を把握してもらえる場合があります。手続きから漏れていたことに、相続登記の時点で初めて気付いたというケースも少なくありません。物件数が多い場合においいて、特に注意が必要です。

相続関係の手続きに必要な証明書類の収集をお任せできる点も、利点の1つと言えます。相続登記の際にはたくさんの戸籍を収集する必要があり、特に複数の市町村にまたがる場合は非常に猥雑です。被相続人が転勤族であった場合、いくつもの地域に移住した履歴が残っており全て集める必要があります。死亡した際の住所ではなく、古い住所が登記記録されている場合はその繋がりを証明するための資料まで必要です。

証明困難な場合もありその場合は法務局との協議が必要となりますが、司法書士に依頼すればこれらの作業を全てこなしてもらえます。戸籍の収集のタイミングで、相続関係の正確な認識ができる点も外せません。相続登記の前段階に遺産分割協議が行われますが、この協議は相続人が全員揃った状態で始めます。相続関係だと認識されていた人が実は外れていた、といった事例も散見されるため、後から親族の間で揉めないためにも依頼をした方がより確実になるという訳です。

重要な書類である登記識別情報通知の取り扱いを説明してもらえるのも、メリットの1つです。登記識別情報通知とは平たく言えば権利証であり、不動産1つにつき権利者1人ごとに通知されます。司法書士に依頼しなかったばかりに、二度と発行されない重要な書類であることを知らずに受け取り、紛失してしまうケースも少なくないです。司法書士に依頼すれば冊子の形に整えて手渡され、なおかつ紛失した際のリスクや適切な管理方法をアドバイスしてもらえます。

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